然れども仮名遣改定案は単に我が日本語の堕落を
顧みざるのみならず、又実に天下をして理性の尊厳を失はしむるものなり。
顧みて「高根の雪」なる美しい語が、我が日本の古くからの歌に散見するのも、我が山岳国には欠かれない存在であると云わねばならない。
かような事を、くどく書きつづけるのは、繁忙な職務を御鞅掌になる閣下にとって、余りに御迷惑を
顧みない仕方かも知れません。
だから、家光公がけげんな顔をあそばして、かたわらにさし控えていた松平伊豆守を
顧みながら、不審そうに尋ねました。
木節はやがてかう云つて、静に後にゐる治郎兵衛を
顧みた。
従つてわたしは歴史的事実や地理的事実を
顧みないであらう。
クリストは一時代の社会的約束を蹂躙することを
顧みなかつた。
仕事のできる間は食わしても置くが、病気か不具にでもなれば、容赦もなく捨てて
顧みない。
古伊万里の茶碗に描かれたる甲比丹、(蘭人を
顧みつつ)どうしたね? 顔の色も大へん悪いやうだが——