私はかつて小田原に遊んだとき、牧野信一(彼は小田原の生れである)に
風貌の似た人物を随所に見かけて面白く思つた。
とはいえ艶冶たる
風貌は二十四、五にしか見えなかった。
征服者折竹の
風貌いよいよ颯爽となり……映画班も悦ぶし、われわれも助かる」
が、その力量は
風貌と共に宛然 Pelion に住む巨人のものである。
そういえば「新青年」誌上にのっている金博士の顔は、蜘蛛の精じみた
風貌をもっているよ。
ある時一明人、四郎の
風貌を観て此子は市井に埋まる者でない。
男の兒の兄は瀟洒とした明るい寂しい
風貌を備え弟はやや鈍角なる短面に温和と鋭氣をただよはす。
瀟麗の文章
風貌に遜らず、風前の玉樹も若かざるものあり。
さう云へば遺書の文字さへ、鄭板橋風の奔放な字で、その淋漓たる墨痕の中にも、彼の
風貌が看取されない事もない。
彼の幼時の
風貌を古伝記は、「容貌厳毅にして進退挺特」と書いている。