一番よいのは汽車の
食堂で、これは常に身体がゆれてゐるから、よく消化して吐くことが殆どないのである。
食堂の衝立の蔭から、瞳の青い、体の大きい給仕がとびだしてきたが、博士を見ると、直立不動の姿勢をとって、
或る高層建築の静かな
食堂のうちで、コーヒーとチーズ・トーストとを懐しがる若い男の話——
が、今度の本多少佐はただ
食堂へ出る度に、禿げ鷹に似た顔を見かけただけである。
当時大学の学生だった本間さんは、午後九時何分かに京都を発した急行の上り列車の
食堂で、白葡萄酒のコップを前にしながら、ぼんやりM・C・Cの煙をふかしていた。
客間と
食堂とを兼ねている部屋からは、いかにも下手でぞんざいな日本人のロシア語がもれて来た。
ウォルコフは、
食堂兼客間になっている室と、寝室とを通りぬけて、奥まった物置きへつれて行かれた。
この倶楽部が未だ繁盛していた頃のことである、或年の冬の夜、珍らしくも二階の
食堂に燈火が点いていて、時々高く笑う声が外面に漏れていた。