そして、私の父母と相談の上で、海に近い郊外に六畳に四畳半に二畳の小さい家を借りまして、そこで病を
養うことになったのであります。
人の目にかからぬ木立の間を索めて身に受けた創を調べ、この寂しい処で、人を怖れる心と、人を憎む心とを
養うより外はない。
赤城山上の大沼、榛名湖など湖上の釣りも静かな心を
養うのに足りた。
奈何ぢや、牛飼君の許から大に我々有為の青年の士を
養うと云ふて遣したが、汝、行つて見る気は無いか。
のみならず乳母を
養うことも貧しい彼の家の生計には出来ない相談の一つだった。
お二人の力をこんな方に使ったら、馬を一匹
養うよりもずっと役に立ちます。
もともと会社などに埋れているべき筈の人では無いが、年をとった母様を
養う為には、こういうところの椅子にも腰を掛けない訳にいかなかった。
男子が独力で妻子を
養うことができないための共稼ぎの必要によるものである。
高綱 そちが陰ひなたなく働いて、あさゆふ心をつけて
養うてくるゝほどに……。
——人間は自らを
養うために、絶えず何かを殺しているのだが、また、快楽のためにも殺す必要があるので、狩猟ということを思い付いた。