夢覚めて狐の尾が手に止つたのを、
験あるしるしとしたと言ふ民譚は、王朝末に尠からず見える。
その管理の女に様子を訊いたり、買った著書を少し繰って見たりしたけれども、此の寺の創立者に到底本筋の仏教の知識や心
験があったようには思われない。
もしこの聖者がこういう心
験を絶えず持ち続け、或はより以上のものを得たというなら、私に取ってこの聖者は幸福の敵である。
二人共遺言状を書く真剣さを用ゐて自分の魂をあらため
験るのだつた。
勿論、しん粉になんの仕掛があるわけではないが一応はかういつて
験めて見せる。