月々小刻みに題材を探し、これを又月々の数行の月評によつて追ひま
くられるのは、まことにしがない暮しとなげかざるをえない。
と物知りのある先生がそれは君「歴史は夜つ
くられる」といふ映画にでゝ
くる料理がそれだぜ、といふので、僕はわざ/\見物に行つた。
ゲーテとナポレオン、家康と秀吉はそれぞれ甚しく性格は違うけれども、こういう出来事に対してはむしろ人の何倍も逆上惑乱の波にもみま
くられる性質の人々であろう。
さうした神を養育する、と言ふ信仰が、形づ
くられるに到つたのである。
「平四郎さすがに手だれなりければ、思うままに伝三を疲らせつつ、打ちか
くる鍬を引きはずすよと見る間に、伝三の肩さきへ一太刀浴びせ、……
その活字が、あなたの手許にお
くられるだろうと思います。
範頼の墓があるといふ小山や公園や梅園や、そんな所へ行つてそこの日だまりにしやがんでぼんやり時を過して帰つて
くるのだ。
」とて、さめざめと泣き沈み、種々申し慰め候へども、一向耳に掛
くる体も御座無く、且は娘容態も詮無く相見え候間、止むを得ず再下男召し伴れ、※々帰宅仕り候。
けれども今、冷やかな山懐の気が肌寒く迫って
くる社の片かげに寂然とすわっている老年の巫女を見ては、そぞろにかなしさを覚えずにはいられない。
こういう風景をながめていると、病弱な樗牛の心の中には、永遠なるものに対する※※が汪然としてわいて
くる。