——気のせいか、そうして日毎に御容子のお変わりになって行く旦那様のお側におりながら、私共は、ただわけも
わからず、オドオドいたすばかりでございました。
それを聞いて、誰も彼も色と慾とのふた筋から、一生懸命に心あたりを探し廻ったのですが、娘のゆくえは容易に
わからず、むなしく三年の月日を送ってしまいました。
冬の部屋に籐椅子の見すぼらしさもさることながら、シングルベツトにデタラメ縞の掛蒲団かけたる、何の趣味やら
わからずとわれながら思ふこともある。
これほど、実証的なやり口があるものか、と其頃もっと
わからずやであった私は、かまわず、そうした啓蒙批評をいい気になって続けて居た。
夫の外交官も新時代の法学士ですから、新派悲劇じみた
わからずやじゃありません。
君も、ずいぶん
わからずやの、意地っ張りであったね。
」と、清ちゃんは、吉坊の心なんか
わからず、朗らかでありました。
照子は勿体ない御姉様の犠牲の前に、何と申し上げて好いかも
わからずに居ります。
のみならず社会的条件などはその社会的条件の中にゐる僕自身に判然と
わかるかどうかも疑はない訣には行かないであらう。
降らぬ日とても、陰にくもりて、いつ降り出すかも
わからず、思ひ切つて散歩も出來ざりしが、一日、うけあひの天氣となりぬ。