氏は卓の
一角から罪色紅の 〔Curac,ao〕 を取つて
雲隠れする最後の
一角まで、追い詰めるように視線を投げた。
急に人魂の話をやめたヒトミが、空の
一角を指しておびえたような声をあげた。
突然、だが静かにメーデー行進団の
一角に学校風の若いメロデーで国歌が唱はれ出した。
病院の柵が尽きると、埃の多い十字路になって、その向い側の
一角はアカシヤの深い木立に蔽われて、支那風の土塀にかこまれた正念寺だった。
しかるに三民主義の中國は、蒋介石氏の獨裁と非難されるが斷じてしからず、蒋氏は常に反省的であり、衰えたる國民黨の
一角に依然美事なる統制えの歩みが見られる。
そこには又赤い柿の実が、瓦屋根の
一角を下に見ながら、疎に透いた枝を綴つてゐる。
右手な神社のまた右手の
一角にまっ黒い大石が乱立して湖水へつきいで、そのうえにちょっとした宿屋がある。
そこにはまた赤い柿の実が、瓦屋根の
一角を下に見ながら、疎らに透いた枝を綴っている。