問題の「蠅男」と呼ばれる
不可思議なる人物は、案外その以前から、われわれとおなじ空気を吸っていたのだ。
それはこの庭の静寂に、何か日本とは思われない、
不可思議な魅力を添えるようだった。
昼も夜も漫然と夢みがちな生活を送りながら、ただ、何か来るべき
不可思議なものばかりを待っている。
それほど、私が閣下の御留意を請いたいと思う事実には
不可思議な性質が加わっているのでございます。
その破れた箇所には、また巧妙な補片が当っていて、まったくそれは、創造説を信じる人にとっても進化論を信じる人にとっても、
不可思議な、滑稽な耳たるを失わない。
善の道に立ち入りたらん人は、御教にこもる
不可思議の甘味を覚ゆべし。
睡っている中に
不可思議な夢を感ずるように、倦怠と懶惰の生を神秘と歓喜の生に変えたいのである。
しかもその動いてゆく先は、無始無終にわたる「永遠」の
不可思議だという気がする。