明治の
中頃までは、年賀郵便を発送するものはなかった。
今年五月の
中頃、例年行く伊勢の関の宿で、田植ゑ踊りのあつた時、身毒は傘踊りといふ危い芸を試みた。
……と寝台の横手、窓際に卓子があるのに、その洋燈を載せながら話したが、
中頃に腰を掛けた、その椅子は、患者が医師と対向いになる一脚で、
中頃文事にふつゝかであつた武家は、黙つて色々な為事をして置いた。
平安朝
中頃の歌の主題になつて居た歌枕の中に、特に、非常な興味を持たれたものは、東国の歌枕である。
お隣りの支那では漢民族の最も盛んであった唐朝の
中頃から、国民皆兵の制度が乱れて傭兵に堕落する。
『真田家古老物語』の著者桃井友直は「按ずるに初は、信繁と称し、
中頃幸重、後に信賀と称せられしものなり」と云っている。
「去年の冬、なんでも霜月の
中頃からわっしの家の二階へ毎日遊びに来る男があるんです。
だが
中頃状勢は思ひもかけぬ好轉を見せ、時が迫つて來るにつれて阻むものなき一つのいきほひをさへ示したのであつた。