云い忘れたが岳陰荘は
二階建の洋館で、北側に門を構え、階下は五室、二階は東南二室からなり、その二室にはそれぞれ東と南を向いて一つずつの大きな窓がついていた。
この家は相当間数のある
二階建であったが、内部の仕掛に就いては物知りの仕立屋も多く知らなかった。
赤松の自然林を切り開いて、木造平屋のバラツク大小二棟と、
二階建の住宅一棟——これが、奥居町子の経営する聖風学園とその附属建築物である。
見付は小諸風の門構でも、内へ入れば新しい格子作で、
二階建の閑静な御住居でした。
松脂の匂と日の光と、——それが何時でも夫の留守は、
二階建の新しい借家の中に、活き活きした沈黙を領してゐた。
その建物は
二階建で、一階に戸口が一つあるだけ、二階は色のあせた壁だけで、窓は一つもなく、どこを見ても永いことよごれ放題にしてあった跡があった。