長島は私の精神史の中では極めて特異な重大な役割を持つてゐるので、私の生きる限りは私の中に
亡びることがないのである。
国亡びれば我ら又
亡びる時、すべてを戦ひにささげつくすがよい。
思想は、そして思想的人物は、その思想によつて最も強力な現世的実在でありうるけれども、又、思想の故によつて老い、
亡びるものでもある。
つまり人生五十年のよりよき工夫が五十年と共に死滅する宿命と同じことで、要するに人間が生きるということは、このように
亡びる事実にも外ならぬ。
その代り、共に
亡びることも憎んでをらず、第一、てんで戦争を呪つてゐなかつた。
世は容易に治まるまい……武田家は間もなく
亡びるだろう。
長島は私の精神史の中では極めて特異な重大な役割を持っているので、私の生きる限りは私の中に
亡びることがないのである。
たゞ人間の理想も幸福もみな刹那的なもので、軈て最後は絶滅すると云う、永久に変ることのない、
亡びるものゝ悩みがある。
だが、破られて了ふと思ふのは、實は我々の持つてゐた小偶像が破壞せられるだけで、芭蕉の文學の眞實性は、決して
亡びるものではない。