私はこのもつけの幸を歓び迎へ、すぐに部長の職を辞して紀州の田辺町といふ南海の浜辺にある小都会へ、転地療養に
出掛けることにした。
——私が何故鉄道を退職たか、そして何故毎年三月十八日にH市へ
出掛けるか、と言いますと、実はこれには、少しばかり風変りな事情があるんですよ。
八時に遅がけの夕飯を済ました私は、もう女学校も休暇に入ったので、何処か南の方へ旅行に
出掛ける仕度をしていた時だった。
今では、もう停車場へ
出掛けるようなことはなくなった。
元來自分は大の無性者にて思ひ立た旅行もなか/\實行しないのが今度といふ今度は友人や家族の切なる勸告でヤツと
出掛けることになつたのである。
その日も、校長が缺席兒童の督促に
出掛けると言ひ出すと、此木田は春蠶が今朝から上簇しかけてゐると言つて、さつさと歸り支度をした。
放火殺人を行ひ、成るべく暴れ※りて政府を手古摺らせ、然る後に歸順に
出掛けるのが、官吏となる出世法の一番捷徑といふ意味である。
この時代に日本から支那に
出掛けるには、大抵夏期を選ぶ。