もし仏教の価値にして永世滅せず、機に応じてますます顕揚せらるべきものなりとせば、
区々たる曲庇遂に何するものぞ。
若し僕にして最も手軽に仮名遣改定案を葬らむとせむ乎、僕亦
区々たる筆硯の間に委員諸公を責むるに先だち、直ちに諸公を暗殺すべし。
しかし、国民がその覚悟をこれ以上なんらかの形で表はす必要があるとすれば、それは
区々たる私生活の面に於いてではない。
近世のローマンサーなる曲亭馬琴に至りては批評家の月旦甚だ
区々たり、われも今卒かに彼を論評する事を欲せず。
ましてその目的は、芸術的価値において卑しかるべき
区々たる小銅像の建設にあるのではないか。