所謂「新劇」の為めに、進んで経済的支持者たらうとする特志家を得たことは正に劇壇の
快事である。
而して人間は斯の如き不条理の事を以て、
快事とする性質あることを言ひたり。
彼は売色塲裡に人と成り、此も好色修行に身を抛ち、彼も華奢豪逸を以て心事となし、此も銀むくの煙管を路傍の狗に与へて去るの傲遊を以て
快事となす。
適当の時期に、適当の人が、この興味あってしかも容易からぬ事業を大成したのは、文壇の一
快事だと思う。
適当の時期に、適当の人が、この興味あってしかも容易からぬ事業を大成したのは、文壇の一
快事だと思う。