そんなに、ぼんやりとしていて大切な品物を容易に忘れてしまうようでは、俺は激しい世の中に立っては、とても存在して
いかれない人間ではあるま
いかとさえ思われた。
その顔色は
いかにしけん、にわかに少しく変わりたり。
私自身の性格から言えば、もとより南方の血を認めないわけには
いかないが、わりに北方の血を濃く承けていると思う。
この時、一人の童たちまち叫びていいけるは、見よや、見よや、伊豆の山の火はや見えそめたり、
いかなればわれらが火は燃えざるぞと。
怠惰屋なぞになられて堪るものか、學校へ行くのが慊なら櫻の木の皮を剥すが可
いか、サア如何だ此大たわけめ!』
武「いや心配しては
いかん、却って是が宜しい成程是は何うも余程好い酒を飲むな」
だから縁の無い事は金尽にも力尽にも
いかぬもので、ましてや夫婦の縁などと来ては尚更重い事で、人間の了簡で自由に出来るものではござりませぬ。
船のほうは、その通り陽気だが、波止場のほうはなかなかそうは
いかない。
が、自分は依然として樗牛はうそつきだと確信していたから、先覚者でもなんでも彼はうそつきだから
いかんと言って、どうしても赤木君の説に服さなかった。