この山田氏の痛撃の後に仮名遣改定案を罵らむと欲す、誰か又蒸気ポンプの至れる後、龍吐水を
持ち出すの歎なきを得むや。
らしよなりずむに囚はれた人類学・考古学の連衆は、無反省に、先住民族を
持ち出すが、尠くとも、日本の巨人伝説を考へるには、此行列の印象のある事を忘れてはならない。
其頃天井にあげてあつたお面祭器類も、
持ち出す事が出来ないで了うた。
民衆はしばしば「あるもので間に合わせる」習慣になじむところから、常にきびしい注文を
持ち出すことを忘れてしまう。
「パパ、ママ」排撃を事新しく
持ち出すわけではないが、外来語の横行もこんなになってくると深く考えさせられる。
おしまいには、賭博の資本にもことを欠いて、祖母の櫛や笄まで
持ち出すようになったそうです。
それから暫く經つてその會を表に
持ち出すことになつて、矢張同じ連中の顏ぶれで、その第一囘が麹町英國公使館裏通りのさゝやかな洋食店快樂亭で催された。
或時この稲の話を夏目先生の前へ
持ち出すと、先生は「なに、稲は知つてゐた」と云ふのです。
今となつて外地へ
持ち出す一本の映画もないと叫び、その原因をあげて映画芸術家の無能低劣のゆえに帰し、口を極めてこれをののしる人がある。