一方では真実の役者がそれぞれ立派に三座に拠っていたが、西両国という眼
抜きの地に村右衛門が立籠ったので素破らしい大入です。
その記事は社会面に三段
抜きで「河内園長の奇怪な失踪・動物園内に遺留された帽子と上衣」といったような標題がついていたように思う。
御承知でしょうが、中幕は光秀の馬盥から愛宕までで、団十郎の光秀はいつもの渋いところを
抜きにして大芝居でした。
陰陽師の唱へる祭文と言へば、大祓詞の
抜き読みと言つてよい「中臣祓」の外に、殆ど祝詞らしいものゝなくてすむ様になつて行つた。
しかし、第三周目に及んだとき、断然八条流の黒住団七と、大坪流の古高新兵衛の両頭が、三馬身ずつあとの二人を
抜きました。
このとき浅草で評判とったのが、上方下りの生き人形に、隼伝之丞の居合い
抜き、両国河岸のほうでは、娘手踊りに中村辰太夫が勧進元のさるしばいでした。
そしてふと傍の新聞を見れば、最近京都の祇園町では芸妓一人の稼ぎ高が最高月に十万円を超えると、三段
抜きの見出である。
しかしどう言ふ量見か、天然自然に生えた睫毛を一本残らず
抜きとつてゐた。
僕はある時冬青の木の下に細い一本の草を見つけ、早速それを
抜きすててしまった。
風呂敷を解いて小さい徳利を取出して、栓の堅いのを
抜きまして、首を横にしてタラ/\/\と彼是れ茶椀に半分程入れて、