大王深山にして嶺の木の子をひろひ、沢の若菜を
摘みて行ひ給ひける程に、一人の梵士出で来て、大王のかくて行ひ給ふこと希代のことなり。
わたしぁ桑
摘む主ぁ※まんせ、春蚕上簇れば二人着る。
また、林檎を栽培し、蜜柑、梨子、柿を完全に成熟さして、それを
摘むまでに、どれ程の労力を費したか。
かれは意にもなく手近の小枝を折り、真紅の葉一つを
摘みて流れに落とせば、早瀬これを浮かべて流れゆくをかれは静かにながめて次の橋の陰に隠るるを待つらんごとし。
春の日永の晝寢にもあきたるにや、遊女二三人、紐帶のしどけなき姿して樓前に草
摘むも、山なればこそ。