「熱は?」「七度六分ばかり、——ゆうべはちっともなかったんですけれども」自分は二階の
書斎へこもり、毎日の仕事にとりかかった。
朝飯兼昼飯をすませた後、僕は
書斎の置き炬燵へはいり、二三種の新聞を読みはじめた。
或どんより曇った午後、ファウストはひとり薄暗い
書斎に林檎のことを考えていた。
漱ぎ果てつ、
書斎なる小机に据ゑて、人なき時、端然として、失言を謝す。
早くいえば、研究室と
書斎とを罐詰にしたようなものである。
今ある自分の
書斎——その建物だけを、先生はこの鉱泉側に移そうという話を大尉にした。
そこからはしのび足の侍者が、無言のまま、多くのうす暗い入り組んだ廊下を通って主人の
書斎へと私を導いた。
「この曲禄を、
書斎の椅子にしたら、おもしろいぜ」——僕は久米にこんなことを言った。