あの時分の本はだめなのかと思つたが、「アンナカレニナ」を出して二三章読んで見たら、これは昔のやうに
有難い気がした。
「君の親切は
有難いが何分俺達は之以上もてないので残念だが、お前さんにお返ししてをくよ」といひました。
実におもしろい事で、また盛んなことで、
有難い事で、意義ある事である。
夏も過ぎようとする頃で、白夜が次第に夕方と暁方との方へ追いやられ、真夜中の前後四時間ほどは
有難い真黒な夜の幕に包まれ、人々に快い休息を与えていた。
それを
有難いと思っていればいいんですが、女のくせに大胆な奴で、二年目の天保十一年に島抜けをして、こっそりと江戸へ逃げ帰ったんです。
それが仏の利生方便、まことに
有難いところだと申します」
気に病んでいたと云うのは其の夜十二時から二時まで夜警を勤めねばならなかったからで、暴風雨中の夜警と云うものは、どうも
有難いものではない。
喜「彼奴め下物だって鮭の頭位だろう、あゝ
有難い持つべきものは女房か、
有難いな、何うしたっても好い酒は四方へ行かなければ無えな」
)【ふん、お馬鹿さん、欲しけりゃパンを食べるがいいさ、こちらにはその方が
有難いや。