小さな飾窓には二三反の銘仙物や半襟など飾られ、店には安物の
木綿縞やネルなど見すぼらしく積まれてゐた。
小男は、
木綿藍縞の浴衣に、小倉の帯を締め、無地
木綿のぶっさき羽織を着、鼠小紋の半股引をしていた。
大抵は伝馬に帆
木綿の天井を張って、そのまわりに紅白のだんだらの幕をさげている。
日本橋の
木綿店の通い番頭のせがれに生まれて、彼が十三、妹のお粂が五つのときに、父の半兵衛に死に別れた。
古い
木綿布で眼隠しをした猫を手籠から出すとばあさんは、
芭蕉も今日に生れたとすれば、やはり本文は九ポイントにするとか、表紙の布は
木綿にするとか、考案を凝らしたことであらう。
とん/\/\と二階へ上ると引付座敷へ通しましたが、又市は黒
木綿の紋付に袴を穿いた形で、張肘をして坐って居ると、二階廻しが参りまして、
夫は夏の終であったが、彼は、初て出社すると云うのに、白地の
木綿絣を着て居るに過ぎなかった。