もっとも後は向いたと云う
条、地味な銘仙の羽織の肩には、崩れかかった前髪のはずれに、蒼白い横顔が少し見える。
夜ふけの二
条の城の居間に直之の首を実検するのは昼間よりも反ってものものしかった。
のみならずいずれも武装したまま、幾
条かの交通路に腹這いながら、じりじり敵前へ向う事になった。
よしまた、「じゃぼ」の成り立は、さる事なりとするも、汝がこれを以て極悪兇猛の鬼物となす
条、甚以て不審なり。
本間さんはとうとう思い切って、雨が降るのに荷拵えが出来ると、俵屋の玄関から俥を駆って、制服制帽の甲斐甲斐しい姿を、七
条の停車場へ運ばせる事にした。
それでどうして二つの道を一
条に歩んで行くことができようぞ。
幸、ロオレンス先生は我々の机の間から立昇る、縷々とした一
条の煙に気がつかなかつた。
扨、私申し
条も相立ち候へば、即刻下男に薬籠を担はせ、大雨の中を、篠同道にて、同人宅へ参り候所、至極手狭なる部屋に、里独り、南を枕にして打臥し居り候。
舟とどめて互いに何をか語りしと問えど、酔うても言葉すくなき彼はただ額に深き二
条の皺寄せて笑うのみ、その笑いはどことなく悲しげなるぞうたてき。
入口に近い机の上では、七
条君や下村君やその他僕が名を知らない卒業生諸君が、寄附の浴衣やら手ぬぐいやら晒布やら浅草紙やらを、罹災民に分配する準備に忙しい。