ちやんと麦酒の看
板だね、西洋酒のビラが下つて居る所が不思議だね、此の婆さんは何ですか。
飼料不足のため自然に死ぬのは別として、毛皮はほとんど投げ売りを覚悟で、やうやく、養狐場の看
板だけは外さずに来たのである。
見落すわけはないと、必死になればなるほど、ほかの看
板だけが、むやみに突つ立つてゐるのが目につくだけである。
そこで内供は弟子の一人を膳の向うへ坐らせて、飯を食う間中、広さ一寸長さ二尺ばかりの
板で、鼻を持上げていて貰う事にした。
ハネバシは一つの戸
板だと思へばいゝと言ふことです。
そこでO君とも相談の上、ちよつと電車の方向
板じみた本所両国といふ題を用ひることにした。
向う岸に近いところは浅く、河床はすべすべの一枚
板のやうな感じの岩で、従つて水は音もなく速く流れてゐる。
尤も当時は俄仕込みの薬屋をやつて居りましたから、正徳丸とか安経湯とか或は又胎毒散とか、——さう云ふ薬の金看
板だけは薬箪笥の上に並んで居りました。