とある崖ぶちの芒の
根もとに男女二人が腰を下して何か話をしてゐた。
駅の東の方にやや遠く、広い草原があり、松の大樹が無数にそびえ立つて、松の
根もとをうねる細みちにはひる顔の花が咲いたりして、美しい松山があつた。
二三歩いってはキョロキョロ前後を見廻わし、また二三歩いっては耳を傾け、それからまたすこし行っては洋杖でもって笹の
根もとを突いてみたりするのであった。
桔梗と女郎花と芒とが、それぞれ異なつたポーズをもつて白樺の
根もとに寄り添つてゐる。
山野で腐れ木の
根もとなどに火を焚いてあたりながら弁当の包みをといていると,とつぜん背後から手を出して,
そして、くもは、横着者であって、かや、はえがこないときは、
根もとの方に隠れて眠っていました。
もう、幾日も水をやらなかったとみえて、
根もとの土は白く乾いていました。
そして、そこで、幾十年生きてきたしんぱくを、岩角から切りはなして、その
根もとを掘り抜くとしっかり背負って、綱をたぐって上がってゆきました。
今さつき正雄君が栗の木に昇るとき、靴をはいてゐてはうまく昇れないので栗の木の
根もとでぬいだとき、ころころ轉んで、ぽつちやりと水の中に落ちたのです。