だが、其が
民謡の形となるには、別の事情が入り用であつた。
第一、どの点に、
民謡としての興味を繋ぐことが出来たのか。
此には、一つ前の
民謡の型として、尚勢力を持ち続けて居た結集唱歌出身の旋頭歌の口拍子が、さうした第三句游離の形と発想とを誘うたのである。
つまり今言ふ童謡・
民謡の如き文章、而もたゞ、口頭の文章と言うても、人の記憶に止まらぬ文章は永久性がない。
民謡に歓ばれる誇張と架空と無雑作と包まれた性欲とが、ある自信ある期待を謳ひ上げて居る。
単調な、素朴な、そしてなんとなく神秘なその風琴の舞踏曲が、古めかしい
民謡のもつ独特な世界へ人々の心を惹き入れました。
万葉集に限つたことではなく、平安朝の
民謡の中にも、玉が海辺に散らばつてゐる様に歌つたものが沢山あります。