あるいはまた西洋間の電燈の下に
無言の微笑ばかり交わすこともある。
私はかすかな心の寛ぎを感じて、
無言のまま、叮嚀にその会釈を返しながら、そっと子爵の側へ歩を移した。
あるいは業腹らしいお松さんに
無言ののろけを買わせている。
なれどもころび候実証無之候へば、右証明を立つ可き旨、申し聞け候所、篠、
無言の儘、懐中より、彼くるすを取り出し、玄関式台上へ差し置き候うて、静に三度まで踏み候。
纜を繋ぐや徳二郎も續いて石段に上り、先に立つてずん/\登つて行く、其後から僕も
無言で從て登つた。
もやいをつなぐや、徳二郎も続いて石段に上がり、先に立ってずんずん登って行く、そのあとから僕も
無言でついて登った。