客のねむりを妨げはしないかといふ思ひつきから、草吉は
立ち上る姿勢の途中で電燈をつけることに躊躇を覚え、そこで暫く身動きを失つた。
一同パッと毛布を払いのけて
立ち上るが、中に一人、テイネイに毛布をたたんでいる礼儀正しいのがいる。
火のない火鉢にかがみこんで、タバコの屑をさがしだしてキセルにつめて吸っていた亮作は、その声に活気づいて
立ち上る。
彼は、自分の意志で働くというよりも、女の意志によって働く傀儡のように
立ち上ると、座敷に置いてある桐の茶箪笥に手をかけた。
丁度その側に「猿飛佐助」を夢中で読んでいた三等兵曹が、あわてて
立ち上ると、パイプを耳にあてて聞きました。
彼はすぐに
立ち上ると、真鍮の手すりに手を触れながら、どしどし梯子を下りて行った。
左右の壁には、吊燭台や古風な瓦斯灯を真似た壁灯が、一つ置きに並んでいて、その騒ぎで
立ち上る塵埃のために、暈と霞んでいるように思われた。
左右の者があって、前進しだすと、始めて「前へ」の号令があったことに気づいて自分も
立ち上る。