奇
絶なる鼻の持主は、乞丐の徒には相違なきも、強ち人の憐愍を乞わず、かつて米銭の恵与を強いしことなし。
およそこゝの橋より下は永代橋に至るまで小蒸気船の往来
絶ゆる暇なく、石炭の烟、機関の響、いと勇ましくも忙はしく、浮世の人を載せ去り載せ来るなり。
若し果して
絶待的の無があるとすれば、実に恐るべき事だ。
私の眼はだんだん雲との距離を
絶して、そう言った感情のなかへ巻き込まれていった。
要するに社会の婚姻は、愛を束縛して、圧制して、自由を剥奪せむがために造られたる、残
絶、酷
絶の刑法なりとす。
君主の位置は無上
絶對、あらゆる點に於て、下民と儼然たる區別がなければならぬといふ信條から、彼は六國統一の年に、君主のみに限り使用し得べき名稱を制定した。
世間に
絶對と稱せられるものが少くないが、もしそれが事實網の何所かに見出されるなら、
絶對と見るは錯覺であると想ふべきである。
まして川霧の下を筏の火が淡く燃えながら行く夜明方の空に、杜鵑が満川の詩思を叫んで去るという清
絶爽
絶の趣を賞することをやだ。