だからヒマな野郎どもが筆蹟に苦労しながらニセモノの煩悶を書き
綴る気持にもなるのであろう。
その
綴る文章も、日本の古典の持つ明るさと、西欧の文体にある爽かさとを兼ねてゐる。
即ち袋綴じであって、截口が
綴る方にある、西洋の逆態である。
今は、博士の許可を得ることなしに、ちょっぴり書き
綴るわけだが、N博士の霊魂なるものがあらば、にがい顔をするかもしれない。
たゞ、文学者は、その心掛けを文に
綴るを以て本領となすのであると。
故人の口から最も親しき人の一人として聞いてゐた人見氏の言に応じて、予一個の追悼の情を尽す旁々、此悲しき思出を書
綴ることにしたのは其為だ。
心中の文章より心外の文章を
綴るは善し、心外の文章を以て心中の文章を装はんとするは、文字の賊なるべし。
その聴き去るに難き美しさは、この一書を
綴るの労を厭わぬほどにして、正に宝積経や源信僧都の往生要集の如きは、到底比すべくも非ずと思いたりき。
身は学舎にあり、中宵枕を排して、燈を剪りて亡友の為に哀詞を
綴る。