「毛
脛」を「けずね」といふよりすれば、「つねずね」亦「常
脛」ならざらむや。
今度は前と違って、吉原の花魁の裲襠を見るような派手なけばけばしい扮装で、真っ紅な友禅模様の長い裾が暑苦しそうに彼女の白い
脛にからみついた。
陸の方を向いていると向
脛にあたる水が痛い位でした。
いや、そう云う内にも水嵩は益高くなって、今ではとうとう両
脛さえも、川波の下に没してしまった。
雪曇りの空が、いつの間にか、霙まじりの雨をふらせて、狭い往来を文字通り、
脛を没する泥濘に満そうとしている、ある寒い日の午後の事であった。
脛は鍼でも刺されるようであったし、こむらは筋金でもはいっているようだった。
祖父は最後にこう呟いて、真赤にやけた向こう
脛を一撫でして腰を伸ばした。
私の
脛へひやりととまったり、両脚を挙げて腋の下を掻くような模ねをしたり手を摩りあわせたり、かと思うと弱よわしく飛び立っては絡み合ったりするのである。
その間に酒筵を脱いだ乞食は
脛の色も見えない泥足の儘、猫の前へどつかりあぐらをかいた。