あの莫大な夢想と陶酔と
自尊心の荷が、とうとう始末に逐えなくなったのかと、私は異様なショックに打たれたのだ。
これは一つの笑ひ話にすぎないが、生憎これが年中のことだ)鴉と握手を交すことにも一向苦痛は感じないし、
自尊心の傷けられた記憶もない。
つまり、東洋人、殊に未開人種共通の「
自尊心」が近代の国家意識と結びついて「愛国者面」をしたがるのだと解せられてもしかたがないのである。
憫れみを受けても、
自尊心は傷かず、怒られても、笑ひたくなる。
そこで内供は、積極的にも消極的にも、この
自尊心の毀損を恢復しようと試みた。
印度は?
自尊心に対して都合よく出来てゐる英国人はこの問題も大英自身の伝統的問題の成熟としてその解決に心を傾けて来たのだと云つてゐる。
それは自殺者の
自尊心や或は彼自身に対する心理的興味の不足によるものであらう。
が、僕自身に従へば、僕は唯「
自尊心の強い」だけである。
哀れな狂女が床を離れずにいることを、根性まがりの女の
自尊心が然らしめるところだという風に釈った。