雄太郎君の抱いた
興味というのは、只この屋敷の外貌についてだけではなく、主としてこの古屋敷に住む秋森家の家族を中心としてのものであった。
まだ素人の、純粋の愛好家が、夫婦でやるとか友達同志智恵を持ちよるとか、つまり好きのあげくにやみがたい
興味と情熱をもって、智恵を合せてパズルを組みたてる。
いや、貴方はあの事件について、最も
興味と疑惑とを持っていらっしゃることも、実はちゃんと前から知っていたのです。
劇作家ルナアルは、ミュッセと共に、僕に戯曲を書く希望と
興味と霊感とを与へてくれた。
島原へ行く、しかもその朝行われた心中の臨検に行くというのですから、僕は場所に対する
興味と、事件に対する
興味とで、二重に興奮していたわけです。
それだけ字に対する
興味と意気込みは、日に/\新なものがある。
風笛あらばと思ふ折しも、それしやのはてが姿をかへて住まへる隣りの家に、なまめきたる声して、弾く三味線の調子のいたういやしきに、
興味とみにさめはてたるも口惜し。
若しこの
興味とは何かと言へば、——僕は特に谷崎潤一郎氏にはかう答へたいと思つてゐる。
何が善いか、悪いか、正不正の感覚と
興味との稀薄なことが人間として低卑であることはそれにもまして恥じねばならぬことである。
——というのは、この隠遁者には
興味と尊敬の念とを起させるものが多分にあったからなのだ。