すさのをの命の「やくもたつ」の歌の形の、後世風に整ひ、表現の
適確なのと、其点同様で、疑ひもなく、飛鳥の都時代以後の※入或は、擬作と思はれるものである。
そして、そのことには、概ね、逆なやうであるが、現実を正視し、これを
適確にとらへる勇気と明察とを欠いでゐるのではないかと疑はせるやうな現象が付随する。
受賞と決定した「雁立」について、その理由を最も
適確に語り得るは、遺憾ながら私ではない。
著者は本書の中で演劇の近代性を裏づける伝統の精神を、映画にあつては、その機械性を支える人間の知能と感覚とを、
適確に、執拗に追求めている。
つまり、もつと
適確に云へば、現代の日本人はどういふ演劇が、過去の演劇にかはつて、自己の芸術的欲求を満たし得るかを知らずにゐるのである。
結婚生活に対する
適確な何の考慮をする事も出来ないような若い時に結婚をしたという過失のみです。
然し若し、所謂輪廓上の釣合が好い美人のモデルとしては、日本人と西洋人の何方が
適當して居るかと問ふものがあつたら、それは何うしても西洋人を推さなければなるまい。
だから「下人が雨やみを待つてゐた」と云ふよりも、「雨にふりこめられた下人が、行き所がなくて、途方にくれてゐた」と云ふ方が、
適當である。
全くこういうところに縛られていることが相川の気質に
適かないのであって、敢て、自ら恣にするのでは無い、と心を知った同僚は弁護してくれる。
吾人は確實なりとの意味に重きを置き、事實と云ふを選んだのであるが、
適當と思ふ場合には他の語を使用することもあるのであらう。