軈てカイゼル氏の案内で、間もなく大月と秋田は、ささやかな
サロンで比露子夫人と対座した。
サロンなぞで、貰つた手紙を公開し朗読するといふことが、普通行はれてゐたのかも知れない。
然し、一国の運命をつかさどる政治というものが、
サロンの御婦人の御気分なみでは、こまるのである。
入浴の方はカンベン願って、
サロンの編輯室で九州の名医のシンサツをうけた。
銀座裏の酒場、
サロン船を出たときには、二人とも、ひどく酩酊していた。
同君は、秋の
サロンにも度々入選し、権威ある批評家の賞讃も受けてゐるやうでした。
鼻が高すぎるので、舞台でも、
サロンでも、写真をうつす時でも、きまつて天井を見てゐる。
一座にけい秀画家がゐて、今度の
サロンに、そのプリンスをモデルにした肖像を出品したといつてゐる。
もっとも、さっき甲板ではちょいと姿を見かけたが、その後、君の船室へも
サロンへも顔を出さなかったので、僕はもう帰ったのかと思っていた。