排他性によつて守られた伝統は純粋なものではなく、
不具者であり畸形なるものであつて、正当なる発育を歪め、とゞめてゐる。
その勢にこれ見そなはせ、尾の先少し齧み取られて、痛きこと太しく、生れも付かぬ
不具にされたり。
が、この朝だけは、自分が
不具になったという悔恨は、少しも残っていなかった。
「さよう、
不具者の花嫁は、ここの堂守ラザレフの姉娘ジナイーダなのです。
それが濟めば、苟くも病人
不具者でない限り、男といふ男は一同泊掛で東嶽に萩刈に行くので、娘共の心が譯もなくがつかりして、一年中の無聊を感ずるのは此時である。
寧ろやぶれかぶれの勇に富んだ
不具退転の一本道である。
仕事のできる間は食わしても置くが、病気か
不具にでもなれば、容赦もなく捨てて顧みない。
「ちえつ! 他人の
不具な足をじろ/\見るなんて奴があるものか! 女がそんな愼みのないことでどうする!」圭一郎は癇癪を起して眼を聳てて千登世に突掛つた。
悲しい事にはこの四郎はその後まもなく脊髄病にかかって、
不具同様の命を二三年保っていたそうですが、死にました。