痼疾のあるのは
別だが、そうでなくて年中あっちが悪い、こっちが悪いとぐずぐずしている人がある。
自分一人好きこのんでギセイになるなら話は
別だが、個人としての自我とは
別に、社会人としての我々は誰のギセイになる必要もない。
東京のカミナリはユウレイのように出現の時間は定まらないが、夕方前後のがわりに多くて、暴れ方も特
別だという、これも一人の主の説である。
「かんざしの脚ではかるや雪の寸」などというのも、私の子供心には
別だん艶な景色とも思わず、ただ眼前の実景と感じていた。
それだけに丁度初七日の翌朝、お民の片づけものをし出した時には、お住の驚いたのも格
別だつた。
講釋の速記物——今の新聞の續き物には、講釋師の自作が多いさうだから
別だ——は、聽いた時程の感興が、文章に乘つてゐないものである。
又「ふう百疋、成程よい遊女を揚げれば佳いのを取らなければならんのう、成程それでは酒は
別だろうな」