国史国文学の研究家であり、好事家である村瀬君助が小野の小町の手植ゑと言ひ伝へられるこの芍薬の傍へ来たときにはかなり疲れて汗を
垂らしてゐた。
また、私は、汗水を
垂らして工面した少しの建築費で如何に素人ながらも個人の趣味性を満足させようかと、心を籠めて建てた勤人の家屋の設計を見て廻るのも興味があった。
そう云えば「こんたつ」と称える念珠も手頸を一巻き巻いた後、かすかに青珠を
垂らしている。
するとそこに洋食屋が一軒、片側を照らした月明りに白い暖簾を
垂らしていた。
それがもっと伸びると振分髪にするのであるが、前のほうと背後のほうへ
垂らして置く法で、髪が乱れないように、両方の耳のあたりを布でむすんで垂れて置くのである。
壁紙の剥げかかつた部屋の隅には、毛布のはみ出した籐の寝台が、埃臭さうな帷を
垂らしてゐた。
路をさし挾んだ篠懸も、ひつそりと黄色い葉を
垂らしてゐる。
それを聞いて、ラプンツェルが編んだ頭髪を下へ
垂らすと、魔女はそれに捕まって、登って行きました。