ただ道は最も奥で、山は就中深いが、栃木
峠から中の河内は越せそうである。
禮文華
峠の突角すら、魔女の髮のやうに亂れた初夏の雲の一部かと思はれる程朧ろである。
そして、やがては十石
峠を分水嶺に、上信の国境を越えてゆくのだ。
あるときは岬の港町へゆく自動車に乗って、わざと薄暮の
峠へ私自身を遺棄された。
何
峠から以西、何川辺までの、何町、何村、字何の何という処々の家の、種々の雑談に一つ新しい興味ある問題が加わった。
峠の山ばたで「すいは」といふ灌木の葉を取つて僕に食はしたことがあつた。
「可愛い男に新田山通い小倉
峠が淋しかろ」、これは新田山と桐生の間に小倉
峠と云う処がございます。
下坂は、動が取れると、一名の車夫は空車を曳いて、直ぐに引返す事になり、梶棒を取つて居たのが、旅鞄を一個背負つて、之が路案内で
峠まで供をすることになつた。