秋に入りかけ
花盛りが過ぎ出した頃、コスモスをもう少し咲かせればよかったのに、それが気付かなかったのだと、母や妹は済まなそうに云っていた。
「桃・栗三年、柿八年、柚は九年の
花盛り」といふ諺唄がある。
傍の男がこのくらいすくない方がかえっていいと呟いていたから、
花盛りにはよほど大ぜい踊っていたものらしい。
その御殿山の
花盛りという文久二年の三月、品川の伊勢屋……と云っても例の化伊勢ではありません。
前に来たのは、ことしの五月廿日、板谷を越えて米沢へ出ると、町は桜の
花盛りであった。
遊ばせる玩具は学校のを盗んだ
花盛りの桜の一枝だつた。