谷の上に伸びた樹木の渋色の
幹には真っ赤な蔦が絡んでいたりした。
なにを言やあがると、鉄も最初は多寡をくくっていたが、狐らはほんとうに樹を伐るつもりであるらしく、のこぎりで
幹を伐るような音がきこえはじめた。
それは大きな樫の丸太で、その
幹の真中あたりに小さな虫穴が一つやっと見付かりました。
こっちには大木が、黒焦げになった
幹をくねらせて失心状態をつづけている。
その梢より根に至るまで、枝も、葉も、
幹も、すべて青き色の毛布にて蔽ひ包みて、見上ぐるばかり巨大なる象の形に拵へ候。
豹のやうな木に登るものや象のやうな図抜けて大きな身
幹のものゝ外は何でも捕る。
梢の隙間を洩れて来る日光が、径のそこここや杉の
幹へ、蝋燭で照らしたような弱い日なたを作っていた。
僕の後ろにある岩の上には画にあるとおりの河童が一匹、片手は白樺の
幹を抱え、片手は目の上にかざしたなり、珍しそうに僕を見おろしていました。