ところが私は
性来最も頼りにならない男で、自分の親切さには凡そ自信を持たないから、人に信頼されたりすると重苦しくて迷惑するのであつた。
性来憂鬱を好み、日頃煩悶を口癖にして惓むことを知らない。
私も
性来相当ロマンチックな不運な生れと自認してゐたが、摂州合邦ヶ辻の桁外れな、この途方図もない物語には唖然とした。
この二人で取手の糞尿一切とりあつかつてゐるのだが、
性来の怠け者だから糞尿の汲取も怠け放第に怠けて、取手の町は年中糞尿の始末に困つてゐる。
私は
性来、殊の外海が好きでありまして、海を見て居るか、波音を聞いて居ると、大抵な脳の中のイザコザは消えて無くなつてしまふのです。
私は
性来放縦で、人の命令に服すということが
性格的にできない。
坪内君はドウいふツモリであつたか知らぬが、残花は
性来ミスチツクの好きな心霊信仰の男で占ひ人相は何より好物、見て貰はない中から信心肝に銘じてゐたらしい。
それで保胤は
性来慈悲心の強い上に、自ら強いてさえも慈悲心に住していたいと策励していたことであろうか、こういうことが語り伝えられている。
が、
性来愚鈍な彼は、始終朋輩の弄り物にされて、牛馬同様な賤役に服さなければならなかった。