邵子が橋上に杜鵑の声を聞いて天下の形勢を悟つたといふのも、豈直に杜鵑の声を聞いて而る後に
悟るところ有りしならんやである。
まことに正論であるから、馬吉も
悟るところがあった。
彼等はいまに、自分が時代に遅れたる作家であったことを
悟るであろう。
当時在京中の慶喜
悟る所あり、十月十三日在京の諸大名群臣を二条城に集めて諮問したる上、翌十四日朝廷へ奏問に及んだのである。
だから私は鏡を見て自分の顔の未完成さを
悟るごとに、自分の死期はまだまだ遠いと思つて安心するのである。
ついに、この種の薬は、他の虫にはきいても、ありだけには、絶対的の信用が置けぬことを
悟りました。
これをきくと、女ちょうは、本能的に、くもをおそれ、人間をおそれたことが、まちがいでなかったのを
悟りました。
花のあしたを山に迷ひ、月のゆふべを野にくらすなど、人には狂へりと言はるゝも自から
悟ることを知らず、人には愚なりと言はるゝとも自から賢からんことを冀はず。
セエラはほんの七歳でしたが、そういった時の父が、悲しい思い出に打たれていることを
悟りました。