石狩川の水を引ける
掘割の傍に宿屋ありけるが、小熊を鉄鎖にて木に繋げり。
引き潮時に、
掘割の真っ黒い水の底から、ぶつぶつと沸き立つ、あの溝の臭みが故郷の匂いである。
本願寺裏の
掘割ぞいの鋪道の方へ、ふらふらと千鳥足の酔漢がとびこんで来た。
由次は
掘割へ自分の持って来た長柄の鋤簾を投げ込んで、そして泥上げである。
浅間の麓に添うた傾斜の地勢は、あだかも人工で
掘割られたように、小諸城址の附近で幾つかの深い谷を成している。
そうして、同じく市の中を流れるにしても、なお「海」という大きな神秘と、絶えず直接の交通を続けているためか、川と川とをつなぐ
掘割の水のように暗くない。