そう言って、風間老看守は、手燭の蝋燭に火をつけようとするのだが、手がふるえて火が
消えるので、何度も何度もマッチをすりつづけた。
まして御側に仕へてゐた私どもが、魂も
消えるばかりに思つたのは、申し上げるまでもございません。
彼女はもう堪らなくなって、
消えるように座敷からその姿を隠してしまった。
理が非でも仇を返さなければ
消えることを知らない怒だった。
まして御側に仕へてゐた私どもが、魂も
消えるばかりに思つたのは、申し上げるまでもございません。
しかし十年間の僕の経験は僕に近い人々の僕に近い境遇にゐない限り、僕の言葉は風の中の歌のやうに
消えることを教へてゐる。