我自ら我身を顧りみれば孑然として小虫の如く、車夫に罵しられ馬丁に叱られ右に避け左にかがまりて、ようやくに志す浅草三間町へたどり
着きたり。
その後阿利※は薪を取らんと山に行きしが、道にて一匹の兎を見ければ杖ふり上げて丁と撩ちしに、忽ち兎は死人と変じて阿利※の項に搦み
着きたり。
と汚れ垢
着きたる制服を絡へる一名の赤十字社の看護員は静に左右を顧みたり。
これじゃ向うへ
着くまでに、退屈死に死んじまうかも知れません。
そのいたく落ち
着きたる、これを頼もしと謂わば謂え、伯爵夫人の爾き容体を見たる予が眼よりはむしろ心憎きばかりなりしなり。
けれども考えてみると、僕がここまで辿り
着くのには、やはりこれだけの長い年月を費やす必要があったのだ。
こいつ彼の老爺が盜んだと急に追かけて行くと老人悠々として歩いて居るので直ぐ追
着くことが出來た。
僕は一時も早く湯原へ
着きたいので好きな小田原に半日を送るほどの樂も捨て、電車から下りて晝飯を終るや直ぐ人車に乘つた。
ことにアイルランド人によってアメリカへ
着きたての者たちがこうむるおそれのある危険について、いろいろ聞かされていたからだった。
水戸に十一時過ぎに
着くべき筈のものが、一時間ばかり遲れて、十二時過ぎに
着きたり。