女王が故郷に立つて行く日、大王の贈物を載せた数十頭の駱駝と馬と驢馬と、家来たちと、砂漠に黄いろい
砂塵の柱がうづまき立つて徐々にうごいて行つた。
砂塵は、いつまでたっても、治まる模様がないので、彼は再び舗道へのぼり、気球隊の通りすぎた後を、ぼつぼつと歩きだした。
この日は、夜明け方から吹き募った、烈風が
砂塵を飛ばして、城攻めには屈強の日と見えた。
濛々たる
砂塵を捲き立てて走りすぎるバスの窓から首だけ出して言葉を投げてよこしたのは、隣り部落のひとりの朋輩であった。
嗚呼今の時、今の社会に於て、大器を呼び天才を求むるの愚は、蓋し街頭の
砂塵より緑玉を拾はむとするよりも甚しき事と存候。