白い吹雪が大原の中を、点々と飛ぶ、大きく畝ねる波系が、白くざわざわと、金剛杖に掻き分けられて、裾に靡く、吹雪は野菊の花で、波系は芒の
穂である。
自分は自分のシカケを取出して、
穂竿の蛇口に着け、釣竿を順に続いで釣るべく準備した。
が、今はいつのまにかどの
穂も同じように狐色に変り、
穂先ごとに滴をやどしていた。
僕等は芒の
穂を出した中を「悠々荘」の後ろへ廻って見た。
誰でもその店へ行って筆を買いますと、娘達がきっとその
穂を舐めて、舌の先で毛を揃えて、鞘に入れて渡してくれるんです。
すすきの
穂が車窓にすれすれに、そしてわれもこうの花も咲いていた。
この傾斜を上り切って、ひょいと顔を出すと、槍ヶ岳の大身の槍尖が、すいと
穂を立てている、そうして白い雪が、涎懸けのように半月形をして、その根元の頸を巻いている。
それが今では、三尺ばかりに伸びて
穂をはらんでいる。
小屋の陰に坐って奥
穂の岩壁に余り雪がついていないのを見ただけで退却する。
西手な畑には、とうもろこしの
穂が立ち並びつつ、実がかさなり合ってついている、南瓜の蔓が畑の外まではい出し、とうもろこしにもはいついて花がさかんに咲いてる。