鮎をそんなふうにして食っては、なんとなくもったいないような、悪いような気がして、
美味いとは知っても、勇気の出にくいものである。
昔は春先の初がつおを、やかましくいったが、今日では夏から秋にかけてのかつおが一番
美味い。
同じように養殖うなぎでもよい餌を食べている時は
美味いし、天然のうなぎでも彼らの好む餌にありつけなかった時は、必ずしも美味くはないといえる。
食つて見れば
美味いと思ふものもあるにはあるが、それはその場だけの話。
そして棚の上のさまざまの形ちの青や赤の酒瓶が眼についた、ぷんぷんとお
美味い酒の匂ひを嗅ぐと馬賊の大将はたまらなくなつて鼻をくんくん鳴らした。
つまり、どこかでも言つたが饅頭の皮ばかり食つて、これが饅頭か、なか/\
美味いとか、どうも甘くないとか、そんな勝手なことを云つてゐたのではないか。
新しいのをチビリチビリと買って用いるようでは、
美味いてんぷらはできない。
此忠志君も、
美味い物を食ふと見えて平たい顔の血色がよい。
此忠志君も、
美味い物を食ふと見えて平たい顏の血色がよい。
時に親愛なる読者諸君、うちの婆さんときたら、その肉饅頭を焼くのがめつぱふ上手なのぢや、あれくらゐ
美味い肉饅頭はどこへ行つても食へつこない。