諸般のことを調へ、辞世の句もなく、特別の言葉もなく、恰も前栽へ
逍遥に立つ人のやうに入寂した。
又或時は
逍遥の群衆から二三の人を選び出して、乗物で見えなくなるまで追跡したりすることもあつた。
夫れが今日は避暑や
逍遥の地になつて居ると云ふも、又た時勢の変遷面白いものではない乎。
上陸して
逍遥したきは山々なれど雨に妨げられて舟を出でず。
駱駝に乗つてピラミツドの周辺を
逍遥しての帰るさ立寄つたホテルの露台の籐椅子にもたれて私は埃及の空に輝く星々を心ゆくまで眺めることが出来た。
彼にあつては、思想が恰も掌の上にあるかの如く見え、読者は常に身軽な
逍遥の道づれとして彼一流の語り方に耳をくすぐられ、陶然とする。
先づ内容は「静観と
逍遥」「人と作」「印象と追憶」「読後」「身辺雑事」「十二人一首」の六項に分類され、これに四葉の叙情味あふるゝ写真が添へてある。